2010/11/11

ちょっと古い普及ズーム

夏が過ぎて元気がでてきました。
会社近くの中古カメラ店に立ち寄ったところ
Sigma zoom 28-80mm 1:3.5-5.6 II Macro の
αマウント品をジャンク箱で発見したので
拾っ(たみたいな超安値で買っ)てきました。

α3Xiに装着。表面のマット感からして、Sigmaの方がモダンなデザイン。



鏡筒に擦り傷はありますがズームもフォーカスギアもスムーズ。
前後キャップなしのため特に後玉が汚れていましたが
外側の面をクリーナー液で拭いただけで綺麗になりました。

スペック的にはごく平凡な普及ズーム、
今で言えば18-55mmのキットレンズ的なものに見えますが、
ちょっと検索したところ意外にヒット数が多く評判も悪くなさそう。
EFマウントではAFモーターのギアが割れる持病があるそうですが
ボディ側にモーターを持つαマウントでは心配なし。
面白いことに、80mmのテレ端で25cmまで寄れるマクロ切り替えスイッチを
破壊してズーム全域でマクロ化する改造の報告が多数上がっています。


 α3xiと同時に入手した AF Xi ZOOM 28-80mm F4-5.6
最短撮影距離が80cmと長く、もっと寄れるレンズが欲しかったので
改造してみることにします。
普通はマクロスイッチを毟って外し、ピントリング側を規制する
ストッパーを切り落として「ズーム全域でマクロ域が有効」にするのですが、
せっかくなのでズームリング側のストッパーを切り落とし、
「テレ端以外でもマクロ有効/通常の切り替えができる」ようにします。

さて、改造のためにズームリングを外す必要があるので、
マウント側から分解していきます。


普及品グレードだから樹脂マウントはごく普通だけど、
銀色のを使っている。このレンズが売られていた時代はまだ
金属信仰が支配的だったのだろうか?

マウント金具銀色の樹脂パーツはネジ4本で外れます。
鏡筒も樹脂なので当然といえば当然ですが、タッピングビス。



それから、接点基板をネジ2本で、その台座(レンズ周辺のカバー)をネジ3本で外します。
接点基板のネジはカバーのネジより若干長く、固いので注意して外します。

マウント部品ついている長ーい絞り連動レバーに注意し、
またフレキ基板を引きちぎらないように気をつけてそっと外していきます。
マウント部品の下には、AF連動カプラ(ギア)とフォーカス調整用の
スペーサー(2枚)が入っています。



次の段を、ネジ3本で外します。
これで次はズームリングなのですが、これにはまずズームリングの
ゴム環を抜く必要があります。爪楊枝等で端っこを持ち上げて、
そっとずらしていくと無理なく外れます。
ゴム環の下にある金色の管が、ズームリングの回転角を規制しているストッパーです。
底のネジを外して軽くドライバーでこじると外れます。
これでズームリングを外せるようになるのですが・・・



ゴム環で保護されていたためか、銅板の腐食やテープの劣化はなかった。
先にズームリングの内側の罠を取り除いておきます。
まず、さきほどのストッパーの反対側あたりにある
テープを剥がし、銅板のカバーを外します。
焦点距離エンコーダー用の褶動接点。
この5本の端子の下にはフレキ基板があり、褶動接点のどことどこが接続されたかを
マイコンで読み取って本体に伝えている。

銅板カバーを外すとズーム焦点距離のエンコーダー用の褶動接点が見えますので
鏡筒内にネジを落とさないように注意しつつ外しておきます。


これでやっとズームリングを鏡筒から引き抜けるようになりました。

一度ズームリングを外してから元の位置にストッパーをネジ止めし直した。
こうしておかないとどのネジだか分からなくなりそうだったので・・・
ズームリングを外してマクロ切り替えスイッチをMACROポジションにすると
ストッパーの役割をする金属板が出てくるので、これをニッパで切り落とし
ヤスリで整えます。切りくずが鏡筒内に入らないように注意。

こんな小さな出っ張りだけでマクロをテレ端のみに規制している。
どうでもいいけどものっそう手ぶれした(汗)


あとは分解と逆順で元通りに組み立てて完成!


とりあえずα330に装着してみます。
まずはテレ端80mmでの最短。


マクロを手持ちで撮るもんじゃないですね;(汗)
次にワイド端28mmでの最短。


どんなもんでしょう。

25cm程度では広角マクロって言えるほどは寄れないですね。
アウトフォーカス部のボケも、点光源のボケの縁がかなり強く、二線ボケ気味。
しかし普通の街角スナップなら十分に幅広い撮影ができそうです。



APS-Cでは42mm~120mm相当と少々使いづらい画角ですが。
フィルムのαを気軽に使うには調度よさそうです。


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